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コンプレッサープラグインを聞き比べてみました Fairchild 670編(2011追加版) [DAW / DTM ソフトウェア(コンプ・リミ)]


dtm_comptest2.jpg

2011/11/12 670系コンプを3つ追加しました。
2009/09/20 少し深めにコンプをかけてファイルを全て入れ替えました
コンプレッサー(以下:コンプ)って最初は知っている中では一番最後に買うエフェクターと思っていましたが、使い方を修得するのに一番時間がかかるエフェクターだなぁとシミジミと思います。
ちなみに今回書いた3つのヴィンテージコンプ以外にもNEVE2254系という素晴らしいコンプがあって、私も必ずと言っていいほどミックスに使うのですがどちらかというと“ノリ”を整えるコンプなので機会があればそのうちまた2254で比較実験をしてみたいと思います。

 このページはFairchild 670編です。
 Urei 1176A編のページはこちら
 TELETRONIX LA-2A編のページはこちら

Fairchild 670はかなりの数のシミュレートプラグインが出ています。というのも1176がフラットにどこまでもクリアに押し上げていくタイプのコンプならこの660/670は1176とはまた違って、高域を丸くクッキリと中域から低域にかけて締まった感じに引き締めてくれて音楽的にいい感じにトラックを仕上げてくれるので人気度も高いコンプです。
fairchild670.jpg
あまりにも普通すぎて書くのもあれですが音域が広いピアノトラックなどで試すとすごく分かりやすくて、埋もれがちな“その他オケとしてのピアノ”を綺麗に浮き立たせてくれます。
670は1176、LA-2Aと並び、お手本となる高品質なコンプです。
その他のページも同じですが670のプラグインも趣味でやっている限りは全部揃えるなど無理ですのでWaves、Abbey Road Plugins、Nomad FactoryプラグインはDEMO版です。

------- ↓↓↓ この文章各ページは同じです ↓↓↓ -------
素材は超手抜きの素材集から適当に組んだオケと英語女性歌トラックに8分のディレイをセンドで合わせています。このページで聴けるMP3はLAMEエンコーダで変換した320Kbps / ステレオ / Quality / MP3です。
使用ソフトウェアは録音、編集、書き出しの全てをPro Tools M-Powered 8でやっています。
例によって例のごとくこのサイトは個人的趣味ですので外部リンクなどは正確にメーカーサイトに飛ぶようにしていますがメーカーがページを移動したりした場合は見れない場合があります。


今回の目的はオケの中でヴォーカルトラックにコンプをかけて目立たせたいということですが、同じ機種のシミュレートとはいえ各々イイ感じで調整していては比較にならないので以下のルールだけ決めました。

■コンプ無しのオリジナル素材のピークは-7.4dbですのでコンプをかけた後もピークは-7.4dbにする。
■アタックタイムは2.5、リリースは6付近のモデル機種の設定できる範囲で
■GRメーターの触れ幅はなるだけ一緒になるように。
■極端なイン・スレッショルド・アウトにしない。なるだけ標準位置から調整。

と、かなり曖昧ですが、ソフトごとにイン・アウトの概念もかなり違ったために“なるだけ同じ設定値”でとにかく元素材と同じピーク-7.4dbでどんな感じにコンプレッションできるかを念頭にやってみました。
で、結果と感想は以下のとおりですが、感想は私の主観なので試聴音源を聴いてみて各々判断してください。

このページに貼り付けているMP3は320KbpsエンコードにしていますがMP3の特性上違いがよく判りませんので無圧縮16bit/44.1KHzのWAVファイルを1つにZIP圧縮して別サーバーに置いています。音質が気になる方はダウンロード(右クリック:対象をファイルに保存)して聴いてみて下さい。
(対象エフェクターが判りやすいファイル名にしています)

------- ↑↑↑ この文章各ページは同じです ↑↑↑ -------

670編の無圧縮16/44WAVファイル(zip圧縮)ダウンロード先:
AVAST!にてウィルスチェック済みです。
2009/09/20 少し深めにコンプをかけてファイルを全て入れ替えました。2011/11/12 追加分は含みません。
http://edins-design.com/Hiro/music/DigitalMonotone_COMP670.zip

2011/11/12 追加版のみです。
http://edins-design.com/Hiro/music/DigitalMonotone_COMP670_2.zip

今回の素材はこれです。
女性英語ヴォーカル+8分ディレイトラック リズム、ベース、ピアノのミックストラック

ここから2011/11/12追加分です。

Waves / PuigChild 660 & 670
メーカー日本語サイト
http://www.waves.com/content.aspx?id=8156
comptest_67001.jpg
ヴォーカルトラックのみ ミックストラック
Wavesが独自ブランド路線からアーティストシリーズと称して有名エンジニア所有のアウトボードをシミュレーションしたプラグインをリリースし始め、このPuigChild 660 & 670もJack Joseph Puigとしてリリースされました。
ソフトウェアプラグインエフェクターの制作ノウハウが試行錯誤から熟成時期にさしかかっていることもあり、このPuigChild 660 & 670も音質的にもそのコンプレッションの品質も良く出来たプラグインになっています。

Weves独自のアナログサチュレーション再現ボタンやM/S処理ボタンなど実機には無い機能も備えていますが、アーティストシリーズはWevesも力を入れて制作したみたいで、670っぽいステレオイメージのクッキリ感もよく再現されています。
動作は最大24bit/192kHzの解像度とこのあたりも昨今のパソコンに併せて作られた高音質に適応したものとなっています。




IK Multimedia / T-RackS 3 Singles Vintage Tube Compressor/Limiter model 670
メーカーサイト
http://www.ikmultimedia.com/trsingles/moreinfo/moreinfo2.php
comptest_67002.jpg
ヴォーカルトラックのみ ミックストラック
“アナログっぽさ”で定評があり早くから機器サチュレーション効果などをプラグインに反映させてきたT-Racksシリーズがバージョン3となり追加したプラグインの一つにVintage Tube Compressor/Limiter model 670があります。
IK Multimediaとしてはそのシミュレーションに相当自信があったらしくT-Racks 3リリース時には“イチオシ”ソフトでかなりプッシュされたインタビューや試用レポートが多く見られました。

Wavesのサチュレーションは解析したとはいえWaves共通のノイズ付加(ON・OFF可能)ですがT-RACKS 3の各プラグインでのサチュレーションは結構よくできていて、アナライザーなどで見ていると時間軸方向での“揺らぎ”なども加えられたものとなっています。
これもWavesのモノと同じく、“新しい時期にリリースされた”プラグインですので660/670の解析も進んでいるらしく、アタックはもちろんですが真空管コンプレッサー独特のリリース感もよく再現されていると感じました。




Abbey Road Plugins / TG 12413 Limiter
メーカーサイト
http://www.abbeyroadplugins.com/product_about_tg_12413_limiter_29988.aspx
comptest_67003.jpg
ヴォーカルトラックのみ ミックストラック
あまり知られてはいませんがEMI謹製と思われがちなTG 12413 LimiterもFairchild 670を回路から模したコンプレッサー・リミッターです。もちろんトランス周りがEMIチューンされていたりとAbbey Roadの卓特注仕様となっているようです。

リミッターというイメージが強くて、違和感を感じながらコンプレッサーモードにして使ってみると、他のプラグインと違ってコントロールできるパラメーターに違いはありますが、出てくる音はステレオの分離感や高域のメリハリ感は660/670の流れを組むものとなっています。
コンソールTG12345に組み込まれたオリジナルTG12413を再現した1969版と、その後Chandler Limitedがリファインしたモデルを再現した2005版が同梱されています。




個人的な総評
やはり、ここ最近にリリースされた新しいプラグイン(追加分)は“よりそれらしく”真空管コンプレッサー・リミッターぽい雰囲気が出ていると思います。
個人的には価格的にも買いやすいT-Racksのシングルシリーズに手をだしがちですが、もちろんT-Racksシリーズは以前より“アナログっぽさ”や“実機っぽさ”を“売り”にして開発リリースしてきたブランドですので機能や音質的なスペックでは十分に660/670として利用できます。
残念なのはプラグイン聡明期にリリースされた旧記事(これより下)のプラグインはここ数年でメジャーアップデートをすることは無かったようで、改めて聞き比べてみると、荒さとそこまでの“670ぽさ”は薄いなぁと思ってしまいました。


ここから2009/11/12にUPした記事です。

Digidesign / Bomb Factory FAIRCHILD MODEL 670
メーカー日本語サイト
http://www.digidesign.com/index.cfm?navid=115&langid=5&itemid=4171
BombModel670.jpg
ヴォーカルトラックのみ ミックストラック
オプション(別売り)プラグインでClassic Compressors Bundleに収録されています。実機と同じく真空管をゲインリダクションにも使うところまでシミュレーションしたと謳うMODEL 670はオプションで別売製品らしく高いレベルで660/670を再現しています。

この670も使用頻度は高めなのですが実はヴォーカルには使ったことが皆無で雑誌記事などでヴォーカルトラックに使用しているのを読んだことがある程度でした。今回、改めて使ってみると、とても中域の持ち上げ方が自然でメインにしたい楽器にかけるのに合ってそうといった印象です。
中域が持ち上がることによってオマケで低域のコモリの部分も上がるのかな?と思いきや低域はスッキリです。MODEL 660/670は660/670の魅力を十分に堪能できる出来栄えだと思います。




Nomad Factory / LM-662
代理店日本語サイト(Media Integration,Inc.)
http://www.minet.jp/nomad/signature
NomadLM-662.jpg
ヴォーカルトラックのみ ミックストラック
これまでのNomad Factoryラインナップから新たにアナログ機器のシミュレートを目指してできた新しいラインナップシリーズで、カラーも今までの濃いブルーから一新されて説明書きにも“真空管機器特有の温度を感じさせるサウンド”“Fairchild 670を再現”と実機名とその特徴を前面に押し出した自信作です。

Nomad Factoryの製品は決して品質が低いわけではないのです。と前書きから弱気ですが、独自路線は個性としておいておきシミュレートはその模倣に力を注げば、このLM-662みたいに結構良い物を作れる力がNomad Factoryにはあることを示しています。音質的にはMODEL 670と同じように670の特徴をよく捉えた中域の密度が濃いコンプレッションです。低域もスッキリ目で良い印象です。MODEL670との比較になってきますが少し押し出し感が弱いのとそこをブーストするとやや低域のコモリが目立ってきますが、音質や好みによってどちらを選んでも良いかもと思わせます。



Antres / VF-ME670
メーカーサイト(英語)
http://antress.myweb.hinet.net/
AntresVF-ME670.jpg
ヴォーカルトラックのみ ミックストラック
AntressはフリーVSTプラグインを開発配信しているメーカーで、Modern Pluginsはそのラインナップです。特に説明が無いのでどういった再現手法をとっているのか判らないのですが、そのデザインや操作性で明らかに判りやすいシミュレートモデルを作っています。
はい。また登場のフリープラグインメーカーです。こちらは全体的に670らしさが薄いけど670っぽいといった感じでしょうか。ただ中域の押し出し感は他の670プラグインと似た印象です。どっちにしろ後につけるであろうEQで補正可能な感じで音は少し素直な音質の670という感じです。


 このページはFairchild 670編です。
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いとひろ

全体的にもう少しガッツリとコンプしてもいいかなぁとも思いましたがGRで二桁をガンガンと超えてしまうのは音質的にも歪がちでミックスにおいては意味をなさないので止めました。
ただしどのソフトも、今回のようなピークを元素材に合わせるやレシオを揃えるなどの制約がなければかなり突っ込んでも歪みにくい良いソフトばかりです。
EQのときといい、mp3では違いが判りにくくてすみません。
by いとひろ (2009-09-20 01:33) 

宅録ポップユニット「図画」

以前Urei1176のコメントでお邪魔した図画というものです。
今回なんと、またまたフリーのANTRESSの1176MEに続き
VF-ME670を試してみました。
本物のFailchildはもちろん使ったことがないのでわかりませんが
いとひろさんの解説どおり、1176は自然に、670は中域を押し出して
なおかつ、いかにも「掛かりました」的な掛かり具合ですね。
でも、その掛かり具合がとっても気持ち良いので、
つまり、それぞれ、適材適所に使用するのが良いのでしょうね。
by 宅録ポップユニット「図画」 (2012-04-28 15:43) 

HIRO.i

>図画さん、こんにちわ。
数年単位で見ているとフリーやシェア系はアップデートや配布場所自体が無くなっていたりと、通常のソフトと違って長く定番的に使っていくだけに個人的にはあまりオススメはできないのですが、KVRを巡回していると下手なメーカー製よりも素晴らしいプラグインも出てきています。
使う側も”お試し”から”本職”の方まで様々ですので、やはり図画さんが言われるように自身の感想をしっかりと言えないと”使う””使わない”の判断が難しいソフトだなぁとエフェクターというソフトについては思います。
by HIRO.i (2012-04-29 00:22) 

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コンプレッサープラグインを聞き比べてみました TELETRONIX LA-2A編(Digital Monotone 2011-10-30 19:17)

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コンプレッサープラグインを聞き比べてみました Urei1176編(Digital Monotone 2010-03-24 09:13)

2009/09/20 少し深めにコンプをかけてファイルを全て入れ替えました ここのブログは“シンセサイザーについて一辺倒”ではなく、節操無く趣味のDTM/DAWについて書いています。 ということで、今回はプラグインコンプの比較です。 といっても、コンプレッサー(以…[続く]

Digital Monotone(Digital Monotone 2009-09-19 22:45)

Digital Monotoneどんな曲作ろうかなぁとか新しいシンセ欲しいよぉとか。毎日が挙動不審。お知らせ日記以外の記事についてはなるだけ情報(バージョン更新情報など)を新しくしようと思っていますが放置も多いです。古い情報のままの記事もありますのでご注意ください。 ■ 最新更新 コン…[続く]

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